動物生理学II - 理学部 - 東京大学授業カタログ

動物生理学II

脳を理解する事は、21世紀における人類最大のチャレンジである。本講義では、脳科学研究の歴史や進歩・現状を理解することにより脳の面白さや不思議さを実感し、今後の研究課題などについて議論したい。具体的には、脳神経ネットワークの構造と機能について最新の話題を交えて概説する．前半は機能的神経回路の構築原理について，後半はニューロンおよび局所回路を機能単位とする脳神経系の作動原理について学ぶ．「動物生理学I」の履修が望ましいが必須ではない。

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授業計画

前半では，1）脳の階層構造，2）機能素子としてのニューロンの性質，3）ジェネティックおよびエピジェネティック情報に基づく脳神経回路の形成機構，4）受容領域の形成機構，5）神経回路の再編と再生，6）脳の進化，などについて概説する．後半では，7）脳機能の測定・解析技術，8）視覚や痛みなど外部感覚入力受容と情報統合・処理，9）記憶と学習，10）「好き」「嫌い」などの情動制御（価値判断），11）神経障害と精神疾患，12）自己非自己，意識など今後取り組むべき諸問題，について概説する。

授業の方法

講義

成績評価方法

評価は出席とレポートまたは筆記試験による.

参考書

1) The principles of Neural Science 第5版、2）From Neuron to Brain 第5版、3）Principles of Neurobiology 第1版、4) 脳の発生学（化学同人） 5）ニューロンの生物学（南江堂)、6）標準生理学　第7版　（医学書院）