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最終更新日:2024年3月15日

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美学芸術学特殊講義IV

新プラトン主義の美学研究ーープロティノス「直知対象としての美」(ペリ・トゥー・ノエートゥー・カッルース)を読むーー
新プラトン主義の一応の出発点プロティノス(AD205-270)円熟期の中期論攷「直知対象としての美」を引き続き精読することにより、新プラトン主義思想そのものに習熟するとともに、超越的美について思索を深めること。第10章からであるが、第1章から第9章までの復習をしてから、先を読み進めるので、今年度から履修しても問題なきよう努めるつもりです。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04180644
FLE-HU4F03L1
美学芸術学特殊講義IV
堀江 聡
A1 A2
火曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
1.新プラトン主義とは何か 2.プロティノスの著作について 3.プロティノス「直知対象としての美」第一章 4.同著第二・三章 5.同著第四・五章 6.同著第六・七章 7.同著第八・九章 8.同著第十章前半 9.同著第十章後半 10.同著第十一章前半 11.同著第十一章後半 12.同著第十二章前半 13.同著第十二章後半 14.同著第十三章前半 15.同著第十三章後半
授業の方法
演習に講義を挟む予定です。
成績評価方法
平常点と学期末試験ないしレポート。参加者の人数をみて、決定します。
教科書
ギリシア語原典(Oxford Classical Text)を底本とし、英語、仏語、独語、伊語、西語、フィチーノのラテン語などの諸訳を参照します。また、アラビア語による9世紀の翻案、流布版『アリストテレス神学』を併読する予定です。
参考書
諸訳の一例として、『プロティノス エネアデス(抄)II』(田中美知太郎・水地宗明・田之頭安彦訳)、中公クラシックスW51、2007年。『プロティノス全集』第三巻、田之頭安彦訳、中央公論社、1987年; Plotin Traités 30-37 par J.Laurent, Flammarion, 2006; Plotin Ennéades V par E.Bréhier, Les Belles Lettres,1931(ビュデ版);Plotino Enéadas V-VI por J.Igal, Madrid:Gredos, 1998; Plotinus V by Armstrong, Loeb,1984; Plotinus The Enneads by S.MacKenna, Penguin Classics, 1991; R.Harder, Plotins Schriften, Bd.IIIab, Hamburg, 1964; C.Tornau, Plotin. Ausgewaelte Schriften, Reclam, 2001; M.Casaglia, Enneadi di Plotino Volume secondo, Torino, 1997; P. Mathias, Plotin Du beau. Ennéades I,6 et V,8, Paris: Presses pocket, 1991; Plotini opera, tomus II, Enneades IV-V, ed. P.Henry & H.-R.Schwyzer. Plotiniana arabica, anglice vertit G.Lewis, Paris & Bruxelles, 1959, ‘A.Badawī, Aflū†īn ‘inda al-‘Arab, Cairo, 1955=Kuwait, 1977(2nd ed.1966). プロティノスの原語の辞典として、J.H.Sleeman, Lexicon Plotinianum, Leiden & Leuven, 1980。水地宗明・山口義久・堀江聡編著『新プラトン主義を学ぶ人のために』、世界思想社、2014年。他の参考書は授業中に追って紹介します。
履修上の注意
古典ギリシア語を読むことは、履修条件ではありません。参加者各人の習得語学に応じて、分担を決めようと思います。
その他
初回はなるべく顔を出して下さい。 対象は古代末期ですが、もちろんプラトン美学を継承展開させ、西洋中世(例えば、新プラトン主義の藝術的開花であるアヤ・ソフィア寺院、ゴシック建築など)、イスラーム哲学、中世ユダヤ思想、ルネサンス、ケンブリッジ・プラトン主義、ドイツ観念論、ベルクソン、西田幾多郎などに多大の影響を与えた思想に触れる機会として、積極的な参加が望まれます。