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最終更新日:2024年3月15日
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原典講読I
作品世界と現実世界:歴史映画への新しい視点(英語文献講読)
文学にせよ映画にせよ、芸術作品の中に描かれている世界は、いかに現実世界と似ていようとも、あくまでも虚構であり、現実の歴史とははっきりと峻別されるものだと考えられ、歴史映画に描かれた内容が歴史学研究の根拠にされるなどということはありえなかった。しかしながら近年の歴史学研究では、歴史観や歴史意識、記憶といったテーマが前景化してくるなか、歴史映画の史料としての可能性がさまざまな形で議論され、従来の歴史学研究にはなかったような新たな視点がもたらされるようになってきている。これに呼応するかのように映画研究の方もまた、旧来の自律的な「作品研究」のモデルを離れ、われわれの映画体験を、現実世界との関わりの中で捉え直すような新たな動きが出はじめている。これまで日本ではあまり紹介されていない、芸術研究と歴史研究との交点での最先端の研究の現状を知るために、英米圏で刊行された研究論文を中心に読み進めてゆく。
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