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最終更新日:2024年3月15日

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応用倫理演習III

環境思想研究 里山論を読む
宗教・哲学・倫理の領域にわたる自然・環境・生命に関する思想を探求する。
今期は「日本人は森や里山を大事にしてきた」という言説を再考するための準備作業として、環境史やエコクリティシズムの研究を見ていきたい。それを通して、批判的な人文知が人と自然の持続可能性にどのような役割を果たせるのかを考えたい。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04180083
FLE-HU4206S1
応用倫理演習III
堀江 宗正
S1 S2
火曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
1 イントロ   「里山」推進派の議論から 2 深町加津枝・佐久間大輔「里山研究の系譜」   岡田航「「里山」概念の誕生と変容過程の林業政策史」 3 『里山という物語』結城正美「序言」   結城正美「里山言説の地勢学」 4 生田省悟「なぜ里山なのか――近代の自然言説から」 5 湯本貴和「里山――その実態の歴史的変遷と現代的表象」   中村俊彦・本田裕子「里山・里海の語法と概念の変遷」 6 カティ・リンドストロム「日本の景観を飲み込む〈里山〉」   青田麻未「芸術祭と里山・里海――環境美学の視点から」 7 黒田智「中世日本の「里」と「山」」   水野章二「中世里山の資源管理」『里山の成立――中世の環境と資源』 8 佐久間大輔「里山環境の歴史性を追う」   富樫均・田中義文・興津昌宏「長野市飯綱高原の人間活動が自然環境に与えた影響とその変遷」   富樫均「過去100年にわたる里山の環境変遷復元の試み」 9 深町加津枝・奥敬一・横張真「京都府上世屋・五十河地区を事例とした里山の経年的変容過程の解明」   高橋傑「東京近郊の里山が辿った歴史――横浜市港北区日吉周辺を中心に」 10 秋津元輝「二〇世紀日本社会における「山村」の発明」 11 Mark Meli, “High-Vision Satoyama: Japanese Agrarian Landscape for Home and Abroad (NHKの里山)” 12 松村正治「里山ボランティアにかかわる生態学的ポリティクスへの抗い方」 13 レポートに基づく議論
授業の方法
 初回授業では、この演習の狙いと「里山」推進派の主張を紹介し、受講生の自己紹介をおこなう。2回目以降は、予めテキストを読み、授業冒頭に、A4用紙で「予習ノート」を提出する(人数分をプリントアウト)。予習ノートの構成は以下の通りとする。 〈要約〉10~15行程度で指定範囲を要約(適宜文末括弧で頁番号記入)。特に重要な要点に下線を引く(頁番号必須)。 〈疑問〉下線を引いた重要な論点について疑問をぶつける(1個でよい)。cf. 疑問の作り方:著者の主張にReally? Why/How? So what? いつ?どこ?誰?何?言葉の意味・定義?具体的に?などの言葉をぶつけ、疑問文を作る。 注意:テキストに書いてあることを自問自答しない。辞書を引いたり、ネットで検索すれば分かるようなことを自問自答しない。 〈自分なりの答え〉上記の疑問について、自分が著者ならどう答えるかを考える。また、別の資料でその答えを導き出してもかまわない。 
成績評価方法
平常点(60%)とレポート(40%)による。 レポートの内容:授業との関連性が深いテーマを各自設定する。必ず事前に教員に相談し、了承を得ること(完全に自由にすると関連性の薄いものばかりになる傾向があるので)。字数は自由。ただし短すぎて十分に論じられていなければ不合格リスクあり。長くても引用ばかりなら不可。剽窃は言語道断。レポートでの主張に合った中身の見えるタイトルを付ける。冒頭3行で言いたいことをまとめる。これを授業内で発表し、討論。事前相談はOK。剽窃は絶対不可。
教科書
講読するテキストはPDFで配布する。受講希望者は初回授業を受けたあと、下記メールアドレスへ連絡をすること。
参考書
適宜示す。
履修上の注意
遅刻しないこと。休まないこと。やむを得ず欠席するときは事前に連絡をすること。