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最終更新日:2024年4月1日
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応用倫理演習II
環境倫理文献講読
いわゆる環境倫理と呼ばれる分野における古典を日本語で講読する演習。講義形式と演習形式を併用する。
本演習では今までJ. Miller, D. S. Yu, & P. van der Veer ed., Religion and Ecological Sustainability in China, M. Tucker & D. Williams ed., Buddhism and Ecology: the Interconnection of Dharma and Deed(以上2015年度)、リン・ホワイト『機械と神―生態学的危機の歴史的根源』、ロデリック・ナッシュ『自然の権利』、アラン・ドレングソン、井上有一共編『ディープ・エコロジー―生き方から考える環境の思想』、ピーター・シンガー『動物の解放』、J. E. ラブロック『地球生命圏―ガイアの科学』、トマス・ベリー『パクス・ガイアへの道―地球と人間の新たな物語』(以上2016年度)、ファン・ポッター『バイオエシックス―生存の科学』、アルド・レオポルド、『野生のうたが聞こえる』、岩崎茜『アルド・レオポルドの土地倫理―知的過程と感情的過程の融合としての自然保護思想』、石山徳子『米国先住民族と核廃棄物―環境正義をめぐる闘争』、ジョン・パスモア『自然に対する人間の責任』、鬼頭秀一『自然保護を問いなおす―環境倫理とネットワーク』(2017年度)など、環境倫理に関する著名な著作を講読してきた。本年度も継続して環境倫理における「古典」を講読していく。
今までの講読で明らかになったのは、いわゆる応用倫理と呼ばれる分野の中には、意識的である場合も無意識的な場合もあるにせよ、何らか宗教的な感覚が入りこんでいるということであろう。現代社会における宗教は、既に宗教であることを標榜する団体によってのみ担われているのではない。本人が意識していない場合でも、宗教的な論理や感覚が非宗教的(世俗的)な領域に浸透しており、それが現代における宗教という景観の一面を構成しているのである。講読を通して、そのような現代的宗教性を明らかにしていきたいと考えている。
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