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最終更新日:2024年4月22日

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応用倫理概論

応用倫理入門
 科学と技術が我々の生活を飛躍的に便利にし、膨大な情報をもたらし、寿命を延ばすに従い、これまでは考えられもしなかった様々な問題が生まれてきた。果たして人間にとって科学技術とは何なのか、何であるべきなのか。いま現在生きている人間たちだけの経済や効率を技術的に優先させた合理性は、はたしてまだ存在しない次の世代に、理不尽な負担を押しつけることにならないのか。そうした哲学的・思想的であると同時に実践的・現実的な諸問題を根本から問い直すべく、生命倫理、環境倫理、技術倫理、情報倫理、さらには世代間倫理といった、いわゆる「応用倫理」といわれる新しい学問領域が、いま強く求められてきている。本講義は、その分野に関する俯瞰的な概説を行うものである。
 応用倫理は、本来的に幅広い分野を包含し、多様な方法論を必要とする分野であるため、本年度はオムニバス形式で生命倫理、臨床倫理、環境倫理、研究倫理、現代倫理、技術倫理に関して順次講じていく予定である。
 なお、本講義は「死生学概論」とならび、部局横断型プログラム「死生学・応用倫理教育プログラム」の基幹講義である。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04180061
FLE-HU4204L1
応用倫理概論
池澤 優
S1 S2
金曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
 生命倫理、臨床倫理、環境倫理、研究倫理、戦争、技術倫理について順次講じていく。担当講師と講義内容は以下の通りである。 第1回 4月6日 池澤 優(文学部教授)「イントロダクション」 第2回 4月13日 福永 真弓(新領域創生科学研究科准教授)「環境倫理(1)」(環境正義の射程と声) 第3回 4月20日 福永 真弓「環境倫理(2)」(場所の記憶の贈与と「共に在れる」こと、「在り続けること」を可能にすること) 第4回 4月27日 小島 毅(文学部教授)「環境倫理(3)」(環境と文化) 第5回 5月11日 西村 明(文学部准教授)「戦争と倫理」(たましいへの感受性―爆心地と戦地の慰霊から) 第6回 5月25日 出口 剛司(文学部准教授)「現代倫理」(愛するということと悪について―エーリッヒ・フロムの思想) 第7回 6月1日 堀江 宗正(文学部准教授)「世代間倫理」(「反原発運動の倫理」を考える) 第8回 6月8日 池澤 優「研究倫理」(社会制度としての研究・学問) 第9回 6月15日 池澤 優「生命倫理(1)」(生命倫理の成立と倫理委員会) 第10回 6月22日 池澤 優「生命倫理(2)」(標準的生命倫理の思考法) 第11回 6月29日 池澤 優「生命倫理(3)」(生命倫理の現在) 第12回 7月6日 会田 薫子(文学部特任教授)「臨床倫理」(医療とケアの意思決定支援) 第13回 7月13日 池澤 優「まとめ」 (担当教員と順番は変更することがある。)
授業の方法
 オムニバス形式の講義であるが、第1回目には全体の予定と俯瞰を、最終回には全体の要約を行う。
成績評価方法
 出席とレポートによる。半分以上の出席を単位取得の要件とする(但し事情があって、その要件に満たない場合は、担当代表者である池澤に申し出ること)。遅刻は開始後25分までを出席扱いとし、以降、開始後25~50分の遅刻は1/2の出席として、50~75分の遅刻は1/3の出席として扱い、75分以上の遅刻は欠席扱いとする。  レポートは登壇した各講師から一題ずつ出題し、その中から一題を選択して答えてもらう。分量は標準的には4000字以上とするが、講師により異なる。なお、登壇する講師は各自自分の講義のレポートのテーマを提示するが、最終回の時に全てを一覧として示す。
教科書
 全体を通じた教科書はない。
参考書
 個々の授業の中で指示する。
履修上の注意
 出席(遅刻を含む)はリアクション・ペーパーにより管理するので、毎回その提出を忘れないこと。また、上記のように、やむを得ない欠席と遅刻は考慮するので、レポート提出時にそのことを付記してもらいたい。  本講義にかんしては、過去において単位を取得した学生の重複登録を認めない。