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最終更新日:2024年4月22日

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原典講読(1)

美術理論英語文献講読(1)
20世紀初頭の英米圏における美術理論、主にロジャー・フライ(Roger Fry)の文献を講読する。フォーマリズムの理論的な先駆けとして知られるフライだが、現時点で邦訳された単著は『セザンヌ論』のみであり、その理論的な概要に触れる機会は決して多くはない。本講読では、フライのVision and Design, 1920およびフライの論考をまとめたA Roger Fry Reader(ed. Christopher. Reed, 1996)を用い、造形美術批評における「フォーム」「感受性」「デザイン」等の諸概念を検討し、彼の美術理論における骨格を概観する。理論家、批評家、そして芸術家としての側面を備えていたフライの議論を検討することで、理論・批評・実践の交差から生じる芸術経験を学び、疑問点等をディスカッションしつつ授業を進める予定である。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04170613
FLE-PR4F11L1
原典講読(1)
小田部 胤久
S1 S2
木曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
フライの諸論考にはプリミティブ・アート、ルネサンス美術、セザンヌ等の具体的な美術批評だけでなく、芸術と社会、芸術と生を扱った広域的関心に基づく論考が含まれており、それらをバランス良く講読しながら、フライの思想の全体像を把握するとともに、20世紀イギリスにおける美術理論の関心の所在を再検討するつもりである。
授業の方法
演習形式で行い、各回担当者を決め、指定した範囲の訳出、また特定のテーマに関し調べてきてもらったことを発表してもらう予定である。積極的な発言・発表・質疑が求められる。
成績評価方法
平常点(授業への参加度に応じる)
教科書
Roger Fry, Vision and Design, 1920(reprinted, Oxford University Press, 1981 : Dover publications, 1998) : A Roger Fry Reader(ed. Christopher Reed), The University of Chicago Press, 1996. (講読する具体的な論考等は各回授業時に伝える。またテクスト等はこちらでコピーを用意する)
参考書
次の書が年表、書誌情報等が充実し、本講義の参考となる(要真理子『ロジャー・フライの批評理論』、東信堂、2005年)