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最終更新日:2024年3月15日
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芸術学概論
「ホンモノ」と「ニセモノ」の芸術学
芸術の歴史や現状について考えようとするとき、芸術作品の「ニセモノ」は、取り上げる価値のないものとして、そのメインストリームから排除されるか、せいぜいその余白でエピソードとして語られる程度のものとされるのが普通であろう。だが、あえてこの「ニセモノ」の方に焦点をあわせてみてみることで、これまで自明のものと思われていた「ホンモノ」の側にある様々な矛盾やきしみが見えかくれしはじめ、そのことは「芸術作品」とはなにか、「作者」とは何かといった、芸術を考える上での基本的な問題にも新たな光を投げかけ、見直しをせまることにもなる。この講義では、狭義の「贋作」だけでなく、「マガイモノ」、「複製」といったテーマも視野に入れて考えてみることにしたい。そのことは、芸術のみならず、広く文化に関わる「オーセンティシティ」、「正統性」といった概念やその周辺にあるさまざまな問題系へと、われわれをいざなってくれことになるだろう。
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