学部後期課程
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最終更新日:2024年3月15日

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応用倫理演習Ⅱ

いのちとリスクをめぐる倫理
「いのち」と「リスク」という二つのキーワードを軸にして、あるいいはその二つの交差に焦点を当てて、具体的な倫理的問題に沿いながら、議論を展開・報告し、出席者とともに討論をしていく。たとえば、現代の生殖医療や再生医療技術の発展による「いのち」の操作とそれがもたらす将来的「リスク」の問題(倫理的な混乱も「リスク」に含めてよいだろう)、動物の「いのち」を利用することとそれがもたらす環境的あるいは人間の健康に関わる「リスク」の問題、放射能問題に関する「いのち」の大切さの強調とそれが逆にもたらす「リスク」の問題、火力発電増設に関する短期的視点からの「いのち」の尊重と長期的・環境的視点からの「リスク」の問題、緊急医療や災害医療の中で「いのち」の選別をしなければならない「トリアージ」の問題、「リスク」トレードオフの問題、死の教育や放射線教育の問題、そして「死」そのものの問題など、論ずべきトピックは多様である。「いのち」と「リスク」という基本ワードを通じて、現代の応用倫理の森へと分け入っていきたい。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04166703
応用倫理演習Ⅱ
一ノ瀬 正樹
S1 S2
火曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
概要で挙げたトピックについては、おおよそ網羅したいと思っている。その他のトピックについても、可能な限り取り上げる
授業の方法
最初に導入的講義を行い、その後は、出席者による問題提起と討論を行うことによって進めていく。
成績評価方法
授業への参加度、報告、出席、そしてレポートなどを勘案して成績評価をする。
教科書
一ノ瀬正樹「「いのちは大切」、そして「いのちは切なし」」(http://www.l.u-tokyo.ac.jp/philosophy/pdf/Ichinose2015b.pdf)
参考書
一ノ瀬正樹『放射能問題に立ち向かう哲学』(筑摩選書) J.グラハム・J.ウィーナー『リスク対リスク』(昭和堂) 島薗進『いのちをつくってもいいですか?』(NHK出版)など