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最終更新日:2024年4月22日

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応用倫理演習Ⅰ

科学的生命観と人生論的生命観
 従来の米国型生命倫理学では、そもそも「いのち・生命」が何であるかはほとんど論じられてこなかった。また、近年のバイオテクノロジーと先端医療の飛躍的な進展により、「いのち・生命」は科学でのみ解るかのような風潮が蔓延しているように思われる。しかし、「いのち・生命」を探究してきたものは決して科学だけではなく、文芸・絵画・音楽等々もまたそれを行ってきたのである。
 そこで、「いのち・生命」に関して科学と文芸とがそれぞれ探究してきた内実を検討し、すなわち、科学的生命観と人生論的生命観とを比較検討し、科学的生命観の限界を考察する。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04166702
応用倫理演習Ⅰ
小松 美彦
A1 A2
水曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
 『《いのち》は科学では分からない(仮)』(下記教科書)を基本テキストとして、同書および関連文献を輪読し、討議する。  基本テキストは、西欧のギリシア時代から今日にいたる科学的生命観を歴史的に通覧した上で、いくつかの文芸作品の解読を通じて人生論的生命観について考え、科学的生命観の限界を検討したものである。  関連文献としては、主に、アリストテレス『心とは何か』(『魂について』)、デカルト『方法序説』、夏目漱石『それから』を扱う予定である。
授業の方法
ゼミ形式を採り、テキストを輪読し、議論する。履修者は、基本的に少なくとも一度は担当部分をレジュメ発表する(発表しなかった者に対してのみ、期末レポートを課す)。発表担当は開講ゼミで決定する。
成績評価方法
レジュメ発表と平常点。発表しなかった者のみ期末レポートを課す。
教科書
小松美彦『《いのち》は科学では分からない(仮)』(筑摩書房、近刊)。 アリストテレス『心とは何か』桑子敏雄訳(講談社学芸文庫、1999年)。 デカルト『方法序説』谷川多佳子訳(岩波文庫、1997年)。 夏目漱石『それから』(新潮文庫、1948年)。
参考書
川喜田愛郎『近代医学の史的基盤 上下』(岩波書店、1977年)。 C.U.Mスミス『生命観の歴史 上下』八杉龍一訳(岩波書店、1981年)。 廣野喜幸・市野川容孝・林真理編『生命科学の近現代史』(勁草書房、2002年)。 他は授業時に紹介する。
履修上の注意
履修を決めた者は、原則として欠席してはならない。ゼミは学生・院生と教員が形成する時空間だからである。
その他
詳細は開講講義で説明する。また、発表担当を開講講義で決める。履修希望者は開講時に必ず出席すること。