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最終更新日:2024年3月15日

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死生学特殊講義

事例から読み解く生きづらさ
私たちはさまざまな生きづらさに晒されています。児童虐待や発達障碍のような、周囲からも認知され、当人も自覚しうるような生きづらさもあれば、「コミュ障」「繊細すぎて生きづらい」「異性にもてない」など、当人が自覚できなかったり、したくなかったりする生きづらさもあるでしょう。本講義では、私たち誰もが思い当たるような日常の生きづらさの事例に基づき、それらを哲学的な観点(自己意識、身体性、他者意識、世間、他者理解など)から考察することを試みます。そうすることで、生きづらさをより深い次元で捉えなおすと同時に、受講者ひとりひとりの自己理解や他者理解が深まることを目指します。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
04165512
死生学特殊講義
大塚 類
S1 S2
火曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
文学部
授業計画
1 オリエンテーション:私たちが囚われている「あたりまえ」の枠組み 2 「みんな」と「ふつう」に生きられるとは? 3 自分を大切にできない:慢性疾患患者 4 視点によって見えてくる世界の違い:児童虐待   5 知覚に由来する生きづらさ:発達障碍 6 「本当の自分」は存在するのか 7 雰囲気による他者理解:いじめ 8 感情移入による他者理解:自閉症スペクトラム障害 9 ナラティヴ・アプローチ:虐待母の語り 10 自省する半透明の意識:非行 11 なぜモテないのか:隙について考える 12 人を好きになるってどういうこと?:自尊感情と「心の穴」 13 繊細すぎて生きづらい:HSPの他者性 14〈基盤〉としてのあたりまえ 15 本講義のまとめ
授業の方法
受講者の人数により、講義形態、ディスカッション、グループワーク形式で行なう。
成績評価方法
毎回のリアクションペーパーの提出状況と最終レポート。
教科書
遠藤野ゆり・大塚類2014『あたりまえを疑え――臨床教育学入門』新曜社
参考書
大塚類・遠藤野ゆり編2014『エピソード教育臨床』創元社 中田基昭編大塚類・遠藤野ゆり2011『家族と暮らせない子どもたち』新曜社 大塚類2009『施設で暮らす子どもたちの成長』東京大学出版会
履修上の注意
毎回簡単な予習をしてきたうえで、教員と受講者でのディスカッションを行なうため、積極的な参加を期待します。