臨床死生学の学としての定まった体系は未確立である。したがって、本授業においては、とりあげる諸テーマを理に適った順序で配置することも、授業において検討する事項となる。以下は、とりあげるテーマのいくつかを羅列したものに過ぎない。
・自分らしく最期まで生きるために: それを妨げる諸要因とそれへの対策
-生死に関わる本人・家族の意思決定プロセスが整っていない
-最期の生を生きる(dying)際に医療が果たす役割についての誤解
-他者の世話になることを遠慮する・非難する傾向
・terminal care から end of life care へ
・palliative care と supportive care
・advance directive から advance care planning へ
・できることがなくなっていくことをどう理解するか
・生を購うために棄てなければならないこと
・生活のよさと余命の長さ(QOL優先―延命優先)