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最終更新日:2024年4月1日
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文化資源としての歌(1):校歌の研究
文化資源としての歌(1):校歌の研究/ Songs as cultural resources (1): Research on "School Songs" in Japan
日本においては、ほとんどの学校に「校歌」が制定されており、生徒たちの共同体意識や郷土意識の形成にも大きな役割を果たしているが、その歴史や実情はこれまで必ずしも十分に研究されてこなかった。しかし、各学校にこのような形で校歌が公的に制定されるという制度自体、「欧米モデル」にならった日本の近代化過程の中でできあがってきたにもかかわらず、欧米の学校制度自体にはほとんどみることができないものであり、その成り立ちや果たしてきた役割を考えることは、そのまま日本の近代化過程を捉え返すことに直結する興味深い問題をいろいろ含んでいる。自分がこれまでに歌ってきた校歌の歴史を調べ返してみるならば、さらにその周辺に寮歌、応援歌等々の学校における様々な「歌の文化」が立ち現れてくるとともに、それらが決してひとつの学校だけで完結しているわけではなく、互いにつながり合っている状況もみえてくることになるだろう。また、それぞれに異なった歴史的背景をもつ多様な校歌を並べてみることで、学校という場で皆で歌うという文化のあり方自体が歴史の中で刻々と変化してきた様子が浮かび上がってくることにもなるだろう。
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