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最終更新日:2024年4月1日
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近代日本美術史-『高橋由一油画史料』を読む
近代日本美術史—『高橋由一油画史料』を読む
『高橋由一油画史料』(全5冊、東京藝術大学蔵、中央公論美術出版から翻刻)とは、「鮭図」(同大学蔵、重要文化財)で知られる画家高橋由一(1828〜1894)の足跡を示すスクラップブックである。やはり画家となった長男源吉の歿後、遺族から東京美術学校に納められた。それは、高橋由一の行動録であるとともに、発言録、あるいは提言集の性格を有する。高橋は単なる画家にとどまらない。油絵の普及を通して、新たな美術の構築(たとえば美術学校の開設や美術館の建設)を社会に向かって積極的に説いた。その提案の大半は実らなかったが、本史料集を読み解くことで、幕末明治前期の日本美術を取り巻く諸問題が明らかとなる。この授業では、近代日本美術史を(高橋由一から語り始めるということをも含めて)再考し、概観することを試みたい。
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