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最終更新日:2024年4月22日

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聴覚文化論研究 (3)

聴覚文化論研究(3)都市と騒音
聴覚文化研究 (auditory culture)、音響研究 (sound studies) などの名で呼ばれる領域が確立され、音楽という限られた特殊な領域に縛られない音の文化全般に目を向けた研究が今盛んになっている。とりわけ、19世紀後半から20世紀にかけて、様々なテクノロジーやメディアの発達とともに大きく様変わりした都市の音の環境に焦点をあて、そのような音を受けとめる人々の感性のあり方の変化を歴史的に跡づける研究が盛んに行われるようになってきている。今年も昨年度に引き続き、この領域の最近の研究を渉猟することで、ヨーロッパ近代史を感性の変容という面から捉え返す試みを続けることにしたい。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
21180801
GHS-GC6G01L1
聴覚文化論研究 (3)
渡辺 裕
S1 S2
木曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
人文社会系研究科
授業計画
今期は特に「騒音」というテーマに焦点をあてる。ここ数年、都市の「騒音 (Noise)」の歴史や、それを受けとめる人々の感性の変容を描き出す研究書が立て続けに発表されている。19世紀のパリ(Aimée Boutin, "City of Noise: Sound and Nineteenth-Century Paris", 2015)、両大戦間のイギリス(James G. Mansell, "The Age of Noise in Britain: Hearing Modernity", 2017)、ナチ時代のドイツ(Carolyn Birdsall, "Nazi Soundscapes: Sound, Technology and Urban Space in Germany, 1933-1945", 2012)等々、対象は様々であるが、いずれも騒音が近代における都市環境の不可欠の要素になっていることを認識し、それに関わる意識の誕生や変容を描き出そうとする興味深い研究となっている。これらを題材に読み進めたい。
授業の方法
演習形式。各回ごとに担当者を決め、要約、問題提起を行ってもらった後、全員でディスカッションする。関連文献の紹介や自由発表も適宜加えたいが、具体的なことはメンバーや人数なども勘案しつつ、参加者とも相談しながら決める。
成績評価方法
平常点により評価する
教科書
「授業計画」に例示した文献をはじめ、この領域に関わる主要文献のリストを初回の授業時に配布し、それをもとにどの文献をどのように読み進めてゆくかを決める。使用するテクストについては、インターネット上にこの授業の履修者のためのデータ・ボックスを開設し、そこにアップロードすることで共有をはかる予定である。
参考書
初回に配布する文献リストを参照されたい
履修上の注意
特になし