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最終更新日:2024年4月22日

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東寺百合文書―史料の生成・伝達・管理

東寺百合文書―史料の生成・伝達・管理
 アーカイブズ(記録史料・保存記録)、つまり私たちの行為・記憶・文化などであらゆる媒体に記録されたものを、どのように取捨選択し、整理されたものとして後世に伝えていくのかという課題は、誰もが簡単に記録を作成し残せるようになった現代では、身近な課題であり、今日的な観点からの分析が必要であると思う。では、歴史時代におけるアーカイブズの形成は、どのように行われたのだろうか。この授業では、こうした課題を「東寺百合文書(とうじひゃくごうもんじょ)」という、京都東寺に伝えられてきた古文書を対象とし、日本の中世という時代の中で考えてみることにしたい。
 「東寺百合文書」は、2015年10月にユネスコの「世界の記憶:Memory of the World」に登録された、約2万5000通にのぼる一大文書群である。寺院に伝えられた文書とはどのようなものなのか、意外にバラエティに富んだ内容を具体的に見ながら、文書の生成・伝達・保管・廃棄というアーカイブズ形成の過程を検証しようと思う。史料編纂所所蔵の文書原本も閲覧する予定である。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
21175032
東寺百合文書―史料の生成・伝達・管理
高橋 敏子
S1 S2
金曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
人文社会系研究科
授業計画
1.アーカイブズという観点と古文書の伝来体系 2.東寺百合文書、寺院に伝来した文書群 3.後宇多上皇と東寺 4.室町将軍と東寺 5.東寺領荘園 6.荘園の帳簿 7.東寺の生活 8.父と娘、母と息子 9.廃棄された文書、二次利用された文書 10.宝蔵と御影堂文庫 11.東寺供僧奉行の役割 12.アーカイブズとしての東寺百合文書 13.東寺文書の近代の調査
授業の方法
講義を主体とする。
成績評価方法
期末レポート
参考書
○「東寺百合文書WEB」http://hyakugo.kyoto.jp/ ○上島有・大山喬平・黒川直則編『東寺百合文書を読む:よみがえる日本の中世』(思文閣出版、初版1998年・第2版2015年) ○黒川直則「中世東寺における文書の管理と保存」(安藤正人・青山英幸編『記録史料の管理と文書館』北海道大学図書刊行会、1996年) ○高橋敏子「古文書学研究と東寺百合文書」(京都府立総合資料館編『東寺百合文書にみる日本の中世』京都新聞社、1998年)
履修上の注意
日本の古文書を読むことが多くなります。じっくり、ゆっくり読む予定ですが、古文書に興味を持っていることは重要な要素です。